めちゃくちゃに面白かったです。100点100点100点~~!!
58話とは思えない疾走感とボリュームだった。完全に令和のデスノートだと思う。
全部完璧なんですけど、「番号が同じ偽札を生成する」とかいううえきの法則でもなかなか戦えないレベルのゴミ能力一本でここまで面白い物語を描けるっていうのがまず掛け値なしにすごい。凡人じゃこの設定一本でやろうなんて思わない。
作者のIQがバカ高いのは無論だけど、画力にしてもギャグセンスにしても全体的にスキがないんですよね。この感じは『進撃の巨人』にかなり似ている、特に表情の機微の巧みさと独特なギャグセンス・テンポ。この人なら冗談抜きでポスト諫山になれると思う。
にしても読み切り見る限り最初の絵柄はわざと画力セーブしてたんですね。そんな芸当できるのか人間に?セーブっていうか……全く別物だったぞ。元々ゲロ上手いのにあえて落として連載するってどういうテクや。
強いて欠点をあげるなら終盤やや巻きすぎだったことくらいか。こんな面白い漫画が打ち切られたとは到底思えんけど……売上はあんまりよろしくなかったらしいですね。こんなに面白いのに。
あと説明過多の癖は最後まで治らなかったどころか悪化してたね。この人の場合説明尽くしでも「面白い」からかえってタチが悪いのかもしれん。センスに因って面白いという事実は別に構成の欠点を補填するものではないから。
あと周囲の感想を読みながら進めていたのだけど、ルークが巨悪・レジャットは正義みたいな見方がクルツ戦までずっと支配的だったっぽくてお前ら見る目ね~な~と思った。レジャットが空っぽだなんてこと船編の最後の時点でもう明白でしょう。こんなんだからエレンの思惑が分からんとか言って反転する読者が多かったんや。(すきあらば進撃)
それとネット連載という形式の宿命なのか、ところどころ作者が読者の意見を真に受けたような補足説明的なカットが入ったりするのが少し気になった。連載であれなんであれ、完結までは読者の意見なんて全無視でいいと思いますけどね。それだと打ち切られるんかしら……。